こちらでは、沖縄が積極的に受け入れている医療ツーリズムについて紹介したいと思います。
医療ツーリズムとは?
医療ツーリズムというのは、治療・健診のために他国へ訪れることを言います。
医療技術が高く医療費の安いインドやタイなどが好んで選ばれており、ここ最近では整形手術のために韓国に訪れる人も増えているようです。
沖縄では近年、そういった医療ツーリズムを積極的に受け入れる体制をとっています。
これは、医療先進国として、日本の技術を広める一助になるという考えはもちろん、沖縄を訪れた人たちが沖縄観光でお金を落としてくれるというメリットがあるもの。
つまり、観光が主要産業となっている沖縄にとって、これは大きな外貨獲得チャンスなのです。実際、中国などの東アジア諸国から沖縄を訪れる受診者が年々増えているようです。
沖縄、ひいては日本全体にとって経済効果・雇用創出を同時に実現できる大きな機会といえるでしょう。
医療ツーリズムの拡大
2010年、内閣が閣議決定した“新成長戦略”の中に医療ツーリズムの項目があります。
それを受け、2011年には沖縄県もまた“新たな沖縄振興のための制度提言”の中で医療ツーリズムの推進支援を明記しました。
きちんと財政措置に加えられており、予算が計上されていく見込みです。
日本以外では、韓国・シンガポール・タイなどの国で医療ツーリズムが拡大しており、中東・欧米から多くの外国人を受け入れています。
ただ、アジア新興国は価格の安さを売りにできますが、日本はそれが困難。
物価・人件費の面で、日本は決して安くありませんので、どのような流れで進んでいくのかは、まだまだ未知数と言えそうです。
医療ツーリズムが沖縄にもたらすもの
沖縄ウェルネス産業研究会が沖縄の国際医療交流についてまとめたところ、どうやら2020年までに9万人の外国人受け入れを予定しているようです。
試算されている経済波及効果は1420億円。
さらに、そこから生まれる雇用は医療関係者800人+一般の雇用1万人とされています。
この目論見が試算通りの結果を生めば、沖縄の発展に大きく寄与することになるでしょう。